フィアット500X(スポーツ)を半年間所有して見えてきたコト

(最終更新日:2021.4.3)

こんにちは、アキタローです。

久しぶりの投稿となりました。

実は年始から体調を崩していて、なかなかブログを書ける状態でもなかったのですが、現在この記事を書いているということが復調の証かと思います 笑

年末から手広くやり始めていたんですが、ちょっと自分のキャパを超える速度で手を広げてしまっていたようです。

十分クールダウンできたので、再度ブログの方も新年度ともにスタートしていきます!

 

さて、かなり間が空いてしまいましたが2020年11月にマカンとの乗り換えで迎え入れたフィアット 500Xスポーツ。

それなりに乗ってきましたので◎な所・×なもなんとなくわかってきました。

記事にまとめましたので、検討している方など評価が参考になれば幸いです。

 

先に総評として記載してしまうと、エクステリアで全て許せてしまうクルマです 笑

工業製品として評価を出すのであれば100点満点中30点くらいのクルマですよ。

いや、ほんとに!

 

下記にも試乗をした記事もあるので、そちらも是非。

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フィアット500X(スポーツ)の◎:イタリアンデザインを余すところなく味わえる

カワイイの権化

(愛嬌があり親しみやすいフロントフェイスが500らしさ)

まず、このクルマを語る上で外せないのが独特なエクステリア。

500(イタリア語でチンクエチェント)からの系譜を受け継ぐ500Xは大きくなっても可愛らしさが残っており、押し出し感はそこまで強くありません。

ゴリゴリとした筋肉質な風貌では無く、どことなく艶やかな雰囲気に包まれているのがイタリア車の特徴だと思っていますが、500Xも紛れもなくそのオーラを纏っています。

 

ご存知の方もいるかもしれませんが、イタリア語で”自動車”は“マッキーナ”と呼ばれているそうです。

そしてこの“マッキーナ”女性名詞なんです。

(普通の機械などはマキナ、男性名詞)

イタリアの方々は自動車にどこか女性的な部分を感じて、デザインとして表しているのかもしれません。

それを踏まえて見てみると、やはり男性的ではなく、どこか優艶な女性的な魅力を感じますね。

この点、女性的な魅力という意味だとポルシェに通ずるものがある気がします。

 

ちなみに、上記の写真は500Xスポーツなのでフロントバンパー形状等異なっており、通常の500Xであれば更に柔らかい雰囲気になります。

(500Xはフロントバンパーが大きく異なっていてSUVらしさを演出していますが、500Xスポーツ以上に可愛らしさを感じます)

 

SUVといえども日本でも市民権を得ているフィアットと言えばコレ!なデザイン哲学に基づいています。

その通り、500らしさが残っているということですね。

曲線を多用し、日本車やドイツ車にはない魅力を見事に羽織っています。

キャラクターの強さで言えばミニと双璧をなすと思っていますが、どちらかが好みかは人によって分かれるところでしょう。

https://www.mini.jp/ja_JP/home.html

私はどちらも好きですよ (V)o¥o(V)

フィアットでも(!)LEDが標準装備

500Xは2019年にマイナーチェンジされた際に外側の灯火類は全てLEDに変更されています。

カタログなどにはオプションアクセサリーとしてLEDライトなどが存在していますが、新車で購入するのであれば既に実装済みなので交換不要です。

私はそれに気づかずディーラーに到着後交換をお願いしていましたが、納車の際に実装できないことを知りました。

(セールスも先に言ってくれればいいのに…笑)

内側の車内灯はLEDではないので、そこは要注意です。

LEDに変更したい場合交換費用が発生します。

 

ちなみに、フロント灯火の光り方はこんな感じ。

おめめパッチリ、やっぱり可愛いですね!

抜かりない曲線ラインはお尻まで

リア周りもデザインは崩れることもなく、曲線で構成されているためお尻まで滑らか。

他の車からよく見られる場所なので、少しでも魅力的なお尻を振りまいてくれるのは嬉しいものです。

(19インチホイールもなかなかキマってます。スポーツならもちろん標準装備)

ゆるりとしつつ、ピリリとスパイシーなインテリア

エクステリアだけじゃなくインテリアもスポーツっぽさを感じる設えになっており、ドライバーシート周辺に散りばめられたアルカンターラが出迎えてくれます。

(試乗の際にディーラーにて撮影、なのでとっても綺麗ですね)

個人的にステアリングはオールレザーであってほしかったのですが、どうもスポーツモデルはアルカンターラ(一部)のステアリングしか無いようだったので、ここは妥協しました。

 

通常の500Xはオールレザーです。

500Xのステアリングに交換できないか?という話をセールスにしてみましたが、遠回しに断られました 笑

まあ、そりゃそうですよね…面倒くさそうだし。

(通常の500Xはステアリングがオールレザー、肌触り◎)

ただ、インテリアのゆるりとした雰囲気は流石の一言。

革シートもカッチリとは程遠い(笑)、ちょっと皺が入った緩めの革張りです。

“まあまあ、肩の力抜いて運転楽しんでよ”という趣なんでしょうか。

やはりイタリア車は独特の雰囲気を楽しむものなのかもしれません 笑

スポーツはアルカンターラがちょっぴりスパイスで、走り込むやる気を引き出してくれます。

 

ココにしかない世界観をより快適に!

 

エクステリア・インテリアともに間違いなく出自はイタリアと誇れるほど独特かつ魅力的。

かつ、500では大きさの制約からどうしても叶えなかった積載性・利便性を持ち合わせるのが500Xです。

あとやっぱりエクステリア!

500ほどではありませんが、十分可愛いですよね。

 

ちなみに、スポーツと銘打ってますが実際のスポーツ走行はどこまで?

それなりに走れるのは間違いないと感じているのですが、それはまた別記事にて…笑

スポーツの方を選んで良かったとは思っています(╹◡╹)

フィアット500X(スポーツ)の×:とにかく品質が安定してない!

さて、お次はあんまり良くないところです。

これはですね…たくさんあります 笑

枚挙に暇が無いとは正にこの事。

私は初イタリア車なので、特に色々気になってしまうのでしょう。

おそらく代々ラテンカーを乗り継いできた熟練の方々にしては何をそんなことで…と感じる些細な部分だと思います(・з・)

しかし!これから検討をする方には知っておいてもらう必要がある!

 

ちなみに自走できなくなるような深刻な故障はまだありません。

納車してから半年なので当たり前かもしれませんが 笑

よ~く見ると塗装ムラがある。

(ちなみにこの写真でも判別つかないですし、日によって見えたり見えなかったりします 笑)

私の個体はまだ良い方です。

本当に目を凝らしてかつ、条件が重ならないと見えてこないくらいなので。

 

しかしながら、試乗した際に見せてもらった個体は塗装ムラが目に見えてわかるほどでした(+_+)

具体的には給油口のカバー部分の端がギザギザと尖っているような塗装ムラです。

一応ディーラーさんでは納車前に塗装状態も含めたチェックをしているため、上記のような個体がそのまま納車される事は無いと思います。

 

おそらく、塗装の被膜も弱いんだろうなぁ…笑

既に飛び石っぽい何かで白い地肌が見えてる部分も何か所かありますからね!一応ガラスコーティングしているのに(-.-)

まあ…走る上では問題ない事なので不具合には数えないようにします。

よ~く見るとズレてる。

これ、フロントフェンダーの左側です。

なにやらちょっと歪んで、浮いてるように見える?

いやいや、納車されて1年も経ってないクルマにそんな事あるわけないでしょう~。

ハハッ。

いやあ、完全に浮いてますねコレ。

こんな感じで組み付け精度が本当に雑!笑

押すとベコベコ言います。

外れかかっとるがな。

リアのトランクの隙間も左右非対称な気がするし、閉めたつもりで実はロックかかってないとかザラにあるし。

(リアトランクの隙間、とっても気になります。)

とにかく色んなところがズレてます。

個体によっては革シートのパイピングがズレて、更にそこだけ取れるらしいですよ 笑

(シート端を縁どっている白いパイピング、結構外れるらしい)

このクルマの組み付け精度の事を言い出したら一晩以上かかるでしょう。

FCA時代の産物としてはJEEPもこんな感じなんでしょうか?笑

まあ…走る上では問題ない事なので不具合には数えないようにします。(2回目)

低速域のトランスミッションの繋ぎ方がガッタガタ!

なかなかガッタガタです。

グワッグワグワワ、ブロロ~。

こんな感じで発進するのが5回に1回くらい。

PDKがいかに優れたDCTなのかを今まさに実感しているところであります。

いや、ポルシェのPDKどころじゃなくアウディやフォルクスワーゲンのDSGがシルクカーペットのような滑らかライドに感じるほどコヤツのトランスミッションはじゃじゃ馬です。

高速域(加速できる時)の繋ぎ方は流石にDCTの強みを生かして快適なんですけどね。

渋滞中とか特に繊細なアクセルワークを要求されます。マニュアル車じゃないんだから…笑

 

ただ、マニュアルモードにすれば上記はほぼ解消されます。

本国の人はマニュアル大好きらしいですからね…(・.・;)

いっぽう、筆者が住むイタリアでは新車登録台数のAT比率は20.4%だ(2017年 出典:FCA)。

『イタリア発 大矢アキオの今日もクルマでアンディアーモ!』第7回「えっ、たったコレだけですか!?」イタリア最新AT事情

ただ、もう少しどうにかなったんじゃないかなとイチユーザーは思っている次第です。

 

まあ…走る上では問題ない事なので不具合には数えないようにします。(3回目)

坂道発進する時に大体後退する。

マニュアル免許を持っている皆さんはやったことがあるであろう、坂道発進。

サイドブレーキを引いて、クラッチとアクセルを合わせて…という手順ですね。

成功すればサイドブレーキを解除した後 後退することなく発進できます。

 

しかし!この500Xは違います。

ATなのに、それなりな傾斜の坂道発進をしようとするとガッツリと後退します。

しかも、電子パーキングな事もあってマニュアル車のようなアクセルを少し入れて発進ということも出来ません(ToT)

特にアイドリングストップが作動していると、なんちゃらシーにあるタワーオブなんちゃらと同等の恐怖感です。コワスギ。

以前乗っていたマカンも同様な傾向はあったんですが、アイドリングストップしていても再始動が早いので恐怖感はありませんでした。

加えて、DCTにしてはアクセルを踏まずともクリープ現象が強く後退することもなかったのですが…。

乾式DCTと湿式DCTの違いなんでしょうか?

 

坂道で意に反して後退するのはあまりにも怖すぎるので常にアイドリングストップ機能はOFFで走っています…笑

後ろで停まってる人も怖いんじゃないかな(・.・;)

 

まあ…走る上では問題ない事なので不具合には数えないようにします。(4回目)

アクセルを強く踏み込むとビビり音がヒドイ。

そのまんまです。

どこから音が鳴っているのかまだ解明できていませんが、高速の合流などで加速しようとすると

“ビャリビャリビャブブブブブビャビャ!”

という悲鳴にも似た音がエンジン音を掻き消して聞こえてきます。

なんの音なんだろう…笑

このクルマでフロアマットを突き破るほどアクセルを踏み込むことはほぼ無いのですが、やっぱり気になります。

ビニールが擦れるような音もしていますが…。

いずれ調べてみようと思っています。

 

まあ…走る上では問題ない事なので不具合には数えないようにしますね。(5回目)

他にも多数!

・納車数か月にしてバックランプが片方切れる。

・ドアガラスのパワーウィンドウの動き方が怪しい。(上げ下げの反応が悪い)

・バックモニターの画像が粗い。

・先進装備(ADAS)に信頼をあまり置けない。

・運転席が随分狭いため長時間の運転は足にクる。

 

細かいところを挙げていくと本当にキリがありません 笑

品質の不安定さ…組み付け精度だったりとか、塗装の質だったりとか、電装系の信頼性だったりとか。

こういった部分がお世辞にも良いとは言えないです。

昔に比べれば随分マシになったとはセールス談ですが、ドイツ車や特に日本車から比べるとまだまだ頑張らないといけない個所が多々ありますね。

がんばれフィアット!

まとめ:気になるところはたくさんあるけど、このクルマが好き

さて、半年間所有してきたフィアット500Xスポーツ。

コロナ禍ということもあって碌にお出かけも出来ていませんが、所感です。

 

このクルマも買ってよかったなと思いました。

ここだけの話、マカンよりも気に入っていると思います。

本当に気になる個所は多いんですけどね 笑

 

なんとなく…クルマも人と似ているのかなと思います。

完全無欠で非の打ちどころが無い人間より、色々欠けているけど1つ光るものがある人間の方が好きになれるのかな、と。

人間味があるというんでしょうか。

 

ただ、人に薦めるかと聞かれればおそらく薦めないと思います!笑

 

あえて書きますが、イタリア車は相当な物好き所謂変人が乗るものだと感じました。

(オーナーの方々、すみません)

 

快適じゃなくても、便利じゃなくても、不満があっても。

それでも好きになってしまう、どこか輝く妖しい魅力。

それに惹かれてしまった人たちが購入するのが、イタリア車なのかもしれません。

 

さて、まとめですが…。

たくさん気になるところはあるけど。

エクステリアが最高なので全てヨシ!

 

では、また次回!