試乗記, トヨタ RAV4 : カーオブザイヤーは受賞したけれど

(最終更新日:2021.11.1)

こんにちわ、アキタローです。

今回はトヨタ RAV4に試乗してきました。

印象としては…

”2019日本カーオブザイヤー車だけど…特徴が掴みづらい、普通のSUV

といったところです。

 

う~ん、いかにもトヨタ車というフィーリングでしたね。

角が無く丸い雰囲気のドライブフィールです。少なくともこの車はFun to Driveでは無さそう。

言い方を変えれば、万人受けしそうです。

ペダルの踏み心地はマツダよりも良い印象でした。今なら比較できますが、ペダルの操作だけならマカンに近いものがあります。

今回も例によって、足車としての評価です。

では、以下詳細を記載していきます。

 

ちなみに私が重視するのは、ドライブフィール・エンジンサウンド・ライフスタイルとの合致・乗り込む際の高揚感、この4点です。

詳しくは以下をどうぞ。

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トヨタ RAV4のスペック

スペックは下記のとおり。

新車価格:265万円~388万円

試乗車:265万円(X)

全長4,600 mm
全幅1,855 mm
全高1,685 mm
車両重量1,500 kg
エンジン排気量 1986cc

171馬力・トルク21.1kgf m

 

全長は意外とコンパクト。

その割に全幅はドッシリとした1.8m越え。

車両重量もそこまで重くないため、2LのNAエンジンで意外と事足ります。

NAエンジンゆえに仕方ないとは言え、トルク感はもう少し欲しいですけどね。

 

それでは、

・エクステリア

・インテリア

・ドライブフィール

・エンジン

・ライフスタイルとの合致

・まとめ(買いか?)

 

この順番でレビューしていきます。

エクステリア:威圧感はあるが…恰好良いとは言えないフォルム。

RAV4のエクステリアは評価が分かれると思います。

メッキ加飾を抑えつつもボディラインにメリハリをつけ、マッシブ感を演出している雰囲気もあり。

CH-Rほどの突き抜けたデザインではなく、少し保守的な印象も感じる外観です。

個人的にはあまり恰好良くはないかな…。

メインマーケットはもちろんアメリカなわけで、そちらの好みに合わせたような印象もあります。

堂々たる車幅から来る押し出し感はランドクルーザーに近しいものを感じますね。

 

だけど、都会の風景にコテコテで太めの樹脂バンパー、フェンダーはちょっと馴染みにくいかな~…。

好きでまみれるCMでの映像そのままに、アウトドアが似合う車ですね。

 

リアはSUV感が強く出ており、ガッチリした雰囲気を演出しています。

なんとなく、フォードテイストを感じるのは私だけでしょうか。エクスプローラーあたり…。

テキサス州の荒野を走っているのが似合う車でしょう。

 

インテリア:質感は劣るが割り切れる車。

同じぐらいの価格帯での比較をすると、最近も試乗したマツダ車に比べると内装は少し見劣ります。

手に触る範囲の質感についても同様で、この点についてもマツダ車の後塵を拝しているのは否めないかなと。

 

インテリアが評価できる、マツダCX-30の記事はこちら。

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業界トップランカーであるトヨタには頑張ってほしいところもありますが、もちろんコストとの兼ね合いもありますからね。

 

ただ、この車はそういう“お高くとまる”車ではないでしょう。

どちらかというと日産エクストレイルやスバルフォレスターと同等の系統なわけです。

幹線道路のコーヒーショップで一息つきながら自分の車を眺めて悦に入るような車ではないんです。

近くのオートキャンプ場で焚火を囲んでいる方が似つかわしい、そんな車です。

 

私が今回試乗したのはXグレードなので、内装であまり派手さはありません。

Advanceグレードであればステッチも入りますが、そこまでの派手さを求める歳でも無く…。笑

シートは可も無く不可もなく、座り心地はそれなりに良いファブリックシートでした。

レザーになっても、大して変わらなそうな気がします。

 

全体的にスタイルを求める車では無く、ありのまま遊び心を詰め込んだような車。

車に対するイメージから、インテリアに関しては割り切れる理由がありますね。

ドライブフィール:RAV4はクルーザー。スポーツ要素は諦めるべき。

運転していて楽しいかというと…まったく楽しくない車です。スポーツモードもありますが、ただただエンジン音が煩く唸るだけ…。

CVTというトランスミッションが全ての元凶だと思います。

RAV4は長編大作を気取る映画のスタッフロールくらい、退屈です。

マツダCX-30の方が数倍Fun to Drive出来るのは間違いないでしょう。

 

ただ、ペダルワークに対する応答性は良いと思います。

問題なのは踏んでも思った加速感が得られないことと、曲がろうとしたラインにクォーターテンポ遅れて追従するステアリングです。

どうしてもこの”タルミ”がストレスに感じてしまいます。キチッと加速して、曲がってほしいんですが…。

 

しかしこの味付けは、ゆったりクルーズする車に振り切ってるからだと思います。

軽快にシケインをひらりひらりと舞う車では無いと、それだけでしょうね。

つまるところ、単純に私との相性が悪いだけだと思います。笑

長い直線を走り続ける事に特化しているクルーザータイプですから、高速道路を一定速度で巡航するには持ってこいの車でしょう。

室内空間も広いですからリラックスして運転できますしね。

 

ただし!1つだけ言わせてもらうと、アクセルペダルの似非オルガン式

あれだけはやめた方が良いと思います。普通に上から吊り下げてるんだから、素直に吊り下げ式でもいいんじゃないのだろうか?

元々吊り下げ式で設計されていたのをローンチ前に無理やりオルガン式にしたんでしょうかね。

エンジン:とても普通。

トヨタのエンジンにあまり期待は持てないので、今回も特段期待はしていませんでしたが…う~~~~ん、普通です。

力強さが無いのはNAエンジンなので仕方ないとして、レスポンスが過度に良いかというとそうでもなく。

巡航時にあまり煩くないのは評価できますが、少しアクセルを踏み込んだだけでけたたましく騒ぎ立てるエンジンはあまりにも極端です。

エンジンはトランスミッションとセットだと思いますが、思いつく限り最悪の組み合わせなんじゃないかと思いますね。

CVTと最近のトヨタガソリンエンジンを組み合わせるのは、牡蠣と納豆をそのままかき混ぜたようなものでしょう。

単体であれば独特の風味を生かして食べれますが、合わせるものではない。

ハイブリッドエンジンであれば少しマイルドになるかと思いますが。

あの当時の2JZエンジンをRAV4に乗せれたら相当ご機嫌な車になるでしょうが、それは叶わぬ夢です。

 

ただ、ビックリしたのがCVTでも変速があること。

少し加速を確かめようとしたときに変速したので、これATですか!?と思わず聞いてしまいました。

Direct Shift-CVTという名称だそう。発進用のギアが一段階用意されているとのことです。

どうせCVTだしな~ハハンと高を括っていたので、良い意味で驚きました。加速感は全然無いのですが。笑

海外で不評のCVTをどうにかしようと、技術者の方々が工夫を凝らして考えているのだろう…と窺い知れる一幕でした。

 

う~~~ん、頑張れ!

ライフスタイル:荷室の広さは百万点。自転車もそのまま積めそう。

荷室はとても広いと思います。

荷室容量は580L。

マカンが500L程度なので、これは確かに広い!

普段使いには必要十分すぎます。

家電量販店で配送費をケチって冷蔵庫持って帰ろうとしても問題ないのでは?

もちろん、後席シートを倒すこともできますから長尺物もOK。

 

まとめ(買いか?):遊び心はあるが面白みが薄い車。微妙か…。

まとめです。
(★5つで評価)

運転していて楽しいか - ☆☆☆☆☆

もうここまで来ると相性の問題です。運転していて何の感慨も無い…。

私には合わなかった、ただそれだけ。

魅力的なエンジン音か – ☆☆☆☆☆

「♪~”カバの鳴き声”」

生活スタイルに合っているか – ★★★★☆

私の生活スタイルにはかなり合致しています。

しっかりと荷物を積んでアウトドアレジャーに行けるし、(家族を考えて)4人以上座れる余裕があるし、なにより雑に扱っても壊れにくいタフさがある。良い意味でラフに過ごせる車です。

まず壊れることはないでしょう、なぜならTOYOTAだから!

遠出の帰り道など疲れた際もゆったり乗れるので、そういう時にはまったくストレスを感じないゆるりとしたドライブが楽しめます。

普段の生活をするだけであれば、私は最良に近い選択肢だと思っています。

乗り込む時にワクワクするか– ★☆☆☆☆

通常ワクワクすることはあまり無さそうなRAV4ですが、キャンプ用品をたんまり積載して現地に向かう際はとても高揚感に包まれそうです。

実用的な部分で良さが出てくる車でしょうね。


以上となります。

 

生活スタイルで随分★上げてるのに他はどうしたの?といった意見もあるでしょう。

何度も書いてますが、もうこれは相性です。仕方ないんです、そういう車じゃないから。

ですが、ほぼ確実に私の今の生活に合致する車です。

 

しかし…1点だけどうしようもない難点があると思っています。

 

それは、足車とするには価格が高いこと。

 

試乗車は一番下のグレードでしたが、必要なオプションを盛っていくとやはり350万は超えてきます。

お金を出せる限界がありますからね。

しかし、そんな些細な事柄を頭の片隅に追いやるほど魅力がある車が多数存在するのも事実。

 

RAV4を国産車だけでなく、輸入車も比較のテーブルに乗せていった際に。

果たしてRAV4は最後まで残っているのか?

そこまでの魅力があるのか?

 

多くの車に乗っているわけではありませんが、RAV4より安くて快適で荷物も乗る、スポーティな車はまだまだあると思っています。

まだこのタイミングでは、私の購入候補ではないですね。

 

結論として、現時点では車に拘る方にオススメできる車では無いなぁという印象になりました。

普通のSUVなので、車に拘らないという方には壊れないだろうし、無難な選択肢として紹介できます。

 

おそらく、RAV4が訴えかけるべき層に私みたいなガソリン臭い人間は入っていないってだけでしょう。

 

まだまだ足車選びの日々は続きます。

 

では以上!また次回に。