試乗記(簡易), BMW M2コンペティション:神は人を創り、人は神馬を創った

(最終更新日:2021.11.1)

こんにちは、アキタローです。

BMW M2コンペティションに試乗してきました!

営業時間ギリギリ滑り込みでの試乗でしたので長い時間確認できず、簡易としています。

(期待してた人ごめんなさい ToT )

 

印象としては…

”快楽の園、そこに刻まれる文字 Powered by M

 

いやぁですね、小生かれこれ30年近く過ごしてきているわけですがこんな経験は初めてでした。

アクセルペダル踏んでるだけで脳内から変なものが出てきて…気が付いたらとんでもないスピードになっているんですよ。

もっと踏め、踏めってクルマが喋りかけてくるような…そんな経験です 笑

ボクスター(2.0L)やケイマン(2.5L)は楽しいとは思いつつもコントロールできてたんですけどね~…。

 

もう、とにかくエンジン音が良い!

このエンジンサウンドだけで天国に登りつめられます。

M社が手掛けた珠玉の直6エンジンS55が奏でる音のハーモニーは至高の音楽です。

レブリミットに近づくたび上がっていく音階はStairway to heavenそのもの。

おそらく私はこのエンジンにアテられたんでしょう。

 

私が試乗で重視するのは、ドライブフィール・エンジンサウンド・ライフスタイルとの合致・乗り込む際の高揚感、この4点です。

詳しくは以下をどうぞ。

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ちなみに、新型M3にも試乗してきました!

気になる方は合わせてどうぞ。

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さて、今回は簡易的な試乗レビューですから前回にならって良い所3つ・悪い所3つで記載してみたいと思います。

BMW M2コンペティションのスペック

スペックは下記のとおり。

新車価格:923万円

試乗車:M2 コンペティション(923万円)

全長4,475 mm
全幅1,855 mm
全高1,410 mm
車両重量1,630 kg
エンジン直列6気筒 ターボチャージドエンジン

排気量 2,979cc

410馬力・トルク56.1kgf m

正にコンパクトクーペのサイズ感。

これくらいが振り回して一番楽しいんですよね。

例えばケイマン ベースグレード(2.0L)との比較だと、

・全長は+90mm長い

・全幅は+55mm広い

・全高は+115mm高い

・車両重量は+270kg重い

といった感じでより大きくより重いのがM2です。

ケイマンはMRというレイアウトを活かしてヒラリヒラリと舞うようなコーナリングが可能ですが、M2は重たいフロントを力ずくで曲げていくようなイメージです。

(実際はそんなに重たいわけではない)

あとは素性がセダンシャシー(2シリーズ)となるので、比較的高い全高が特徴でしょうか。

室内の居住空間の確保はバッチリですね。

 

それでは、

BMW M2コンペティションを試乗して感じた、

良い所 3つ

悪い所 3つ

 

記載していきます。

良い所:ドライビングプレジャーの原点が凝縮されている

ではさっくりと3つ。

試乗をして“ここは好きだな、良いな”と思った部分を記載します。

最高に心地良いエンジン、神馬たる所以。

まずはエンジン。

これがとにかく素晴らしい!

 

BMWは社名からもわかるとおり、生粋のエンジン屋です。(BMWは日本語訳でバイエルン発動機製造会社 笑)

ただでさえエンジンに関しては並々ならぬ熱意を持ち心血を注ぎ、組み上げています。

Mモデルはそこから更にスポーツ性にほぼ全振りしている極端なクルマ。

出自の良さはそこからも想像できますよね。

BMWが製造したN55型直列6気筒エンジンを更にM社がリファインしたのがM2が搭載するS55型直列6気筒エンジンです。

(ちなみにコンペティションからM社エンジンになりました。普通のM2はN55)

 

そして、“スポーティ”じゃなく“スポーツ”なM2コンペティションが地面を駆ける力は?

なんと410馬力!

 

先日試乗したCLA35が300馬力ほどでしたから、まったく違う動力性能です。

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CLA35はピリリと辛い程度の本格的スポーツモデルではありませんでしたが…。

 

こいつは違います。

速い、速すぎる。

0-100は4.2秒!

 

参考までにCLA35は4.9秒ほど。(CLA45Sは4秒ジャストですけどね…笑)

 

M2は4駆ではなくFRなのでトラクションコントロールは他最新モデルに劣りますが、低回転から押し出すトルクは半端ものではありません。

小さい車体に400馬力越えのエンジンを積みこんだら…最高に楽しいという方式が生み出されるわけですね。

 

そして特筆すべきがサウンド。

これが極上のドライビングプレジャーを提供してくれます。

とにかく音が官能的!

直6エンジンから奏でられる音階がアクセルを踏み込むごとに調律されていくあの感覚は何物にも代えがたいものです。

 

Youtubeの動画を掲載しようかと思いましたが、是非実車で確認してみてください。

録画するとどうしてもコンプレッサーかかって音圧は頭打ちになりますからね。

本当に良い音でした。

100点どころじゃない、200点!!(笑)

DCTゆえのダイレクトなフィーリング。

現行のBMW車はZF製の8速ATが主流です。

DCTはBMW車からほぼ淘汰されているところではありますが、このM2はDCT/MTが搭載可能です。

おそらく次のモデルチェンジではM3/M4同様に8速ATになるのは確実でしょう。

 

というわけで今しか乗れないDCTのM2ですが、このトランスミッションもすこぶる良い。

ポルシェのPDKに比べると辛いところがありますが、十分変速は速いしパドルシフトの反応も良好。

個人的にはパドルシフトでの操作に慣れきってしまっているため、MTよりもDCTの方が好印象です。

(いずれMTも淘汰されそうなので、今のうちに乗っておきたいですが…)

 

街乗りでは評判が良くないDCTですが、郊外の快適な道ではこれ以上のトランスミッションは無いほど楽しく、ダイレクトに運転できます。

イイですよ。

実際、我を忘れるほど楽しめました 笑

大人が4人乗れる(超重要)

これ、一番重要です。

2+2じゃないんですよ、シャシーが2シリーズベースだから大人4人乗れるんです!

もちろん後席はセダンレベルに快適とはいかないですし、長身の方(180~くらい)は辛すぎて10分と乗れないと思います。

しかしながら、911やカマロなどに比べると圧倒的に広い。

所謂速い人権カーの類です。

例えば家族4人でお出かけすることがこのM2では可能です。

足回りガッチガチだけど笑

 

この点は非常に魅力的に映りました。

AMGもアウディも同じようなものだとは思うのですが、こういったセダンシャシーのスポーツカーというのも”アリ”だなと思わせるポイントですね。

悪い所:モデル末期であること。

次は悪い所。

モデル末期ゆえに致し方ない部分ですが…。

人によっては古いことが全て悪いことではないと思いますけどね。

ドリフトする人はサイドブレーキだったり、ヤンチャに走りたい人は排気音だったりとか。

リアとサイドのデザインが…。

個人の感覚の世界になってしまうとは思いますが、リアから見たデザインとサイドから見たデザインが…ちょっとダサい…笑

なんだろうな、迫力や美しさが欠けている印象です。

スポーツカーはお尻がいかに格好良いかで優劣が決まるところがあるので、この点はかなりの気になりポイントです。

 

おそらく、2シリーズがベースであるというところが大きな要素になっているのだと思います。

もちろん2シリーズよりフェンダーが広がり全幅も1855mmとガッチリ体型。

マフラーも4本出しでやる気十分。カーボンパーツも多用しています。

だけど…。

なんとなく、全高が高いために上記のような印象を感じてしまうのかもしれません。

全幅広め・全高低めがスポーツカーを恰好良く見せるコツですから。

 

ただ、全高が低いことは車内の居住性とトレードオフです。

ですから、見せ方を重視してしまうと良い所で記載した”大人4人乗れる”の条件が崩れてしまうのだと思います。

デザインを優先するか、快適性を優先するか。

 

非常に難しい選択だと思いますが、この点次のモデルに私は期待したいと思います。

デカ鼻グリルにだけはならないで…!

 

ちなみに、フロントはめちゃめちゃ格好良いと思います。

固定式ダンパーゆえに、路面からの突き上げが”常に”凶暴。

ある意味、潔く心地良い 笑

最近は電子制御の可変ダンパーを使っている車も増えていますが、このM2に関しては固定式。

ガッチガチに固めてもらった足回りからのM社謹製ダイレクトアタックがお尻を直撃します。

例えば、3シリーズが“ストン”と感じる段差が“ゴゴッッシャンギャ!!”といった変化値です。

このM2を日常使い使用という方はよほどのMなのではないかと思われます。Mだけにね、フフ。

気が付いたらお尻が更に割れてしまっているのではないでしょうか。

 

Mモデルはサーキットをメインにしているので街乗りに関しては割り切るべきなのでしょうが…。

最新のモデルであればコンフォートにもスポーツにも切り替えられる車が多くありますので、この点はやはり古さが出てしまってるかなと感じたポイントでした。

各種古臭さがあり、MCが控えているのでリセールも気になる。(2021年4月時点)

例えばパーキングブレーキは手動。もちろんブレーキホールドはありません。

インフォテイメントシステムも今や一世代前。計器類も同様です。

それぞれの質感は悪くはないのですが、どうしてもオールドモデルであることを感じます。

 

アナログなものでなければ、という方ももちろん多くいるはずだと思います。

しかし、同じモデルのニューバージョンが発売されれば市場は動きます。

リセールは今後期待はできないでしょう。

 

ですから、ディーラーは破格の値引きを提示して在庫を少なくしようとしています。

実際、驚くような値引きを私も提示されました 笑

現在の値段だけで見たときのM2としての価値は、過小評価されていると思います。

合理的に考えれば、ドライビングプレジャーを味わうためのコスパが非常に良いとも捉えられますが。

 

安くはないモデルですから、個人的にはこういった世代交代も見極めてクルマに乗っていきたいですね。

※21年4月追記

ちなみに…新型M2は2022年頃に発売予定だそうです。

2021年中には日本には届いてこないとのディーラー談。座して待ちましょう。

まとめ:BMWの真髄はエンジンにあり。回せば戻ってこれなくなる。

さて、M2についてまとめてきました。

閉店時間ギリギリの試乗ということもあって写真枚数も少なくなってしまいました。

見出しにも書きましたがM2の真髄はエンジンにあると思うので…良しとしていただけませんか 笑

 

本当に良いクルマでした!

ネガも書いたけどそんなの些細なことだよ。

 

みんな、このクルマ

“とりあえず乗ってくれ!!!笑”

 

この試乗は本当に、本当に楽しいひと時でした。

 

やっぱり乗らないとクルマってのは何もわかりませんね。

特にこういったスポーツモデルは。

 

非常にまとまったパッケージでかつ、まだ手が届きやすい価格です。

もし乗る機会があれば、必ず自らハンドルを握ってアクセルペダルを踏み込んでみてください。

そこにはBMW Mという神が住まう花園が待っています。

Powered by M

 

このM2が現行である期間は短いかと思いますが、それも惜しいと感じてしまうほど完成されているクルマでした。

 

う~~~~~~ん、これは私も悩むぞ…!笑

 

新型M3も試乗していますが、私はM2の方が好きですよ!

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今回はここまで!

以上、また次回に。